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TV番組は時間の制約があり、またテーマが一概に善悪の判断が付きがたい太平洋戦争に関する物となれば、相手がNHKの場合ことさら多くの事を望んではいけない。そういう諦めの境地で観れば、まだそこそこ見れなくもない部類ではあると感じる今回のシリーズ。
TV番組内容についてはサヨクと熱心な保守の方、双方について配慮したどっちつかずな内容となりながら進み、最終的には何故か反戦お題目と終わると言う感じだった。多分サヨにも熱心な保守の方にも双方に不満を残した結果となったろうと思う。
特に本来はメディアが情報を操作する事、その事自体を問題視するべき所を、〝戦争を煽る方向に世論を操作したので〟ダメでしたという風に歪められていた。
それは違う。それは普段から自分が最もおかしいと思う部分で、戦争を煽る方向だから駄目で、戦争を防ぐ方向の歪曲なら許されると言ったおかしな解釈を横行させるだけだと思う。特に現代の大手TV・新聞はその傾向が強い。
今の話題で言えば尖閣問題とパンダ報道がそれに当たる。
尖閣についての正確な情報を国民に与える報道を〝戦争を煽る〟として遮り、逆に欲しくも無いパンダについての報道は〝戦争を防ぐ(?)〟為の美名の元に全国的騒動のように大きく煽り立てる。これこそまさに戦中の歪曲体質そのもの。
戦争を煽る方向も、戦争を防ぐ(?)方向も双方に対して歪曲や扇動が駄目なのであって、正しい報道とは正確な情報を冷静に国民に伝えて、必要ならある程度の社としての意見・解説も加えて、それで「さあどうしますか?」とするべき事だろう。そういう意味で今回の第3回は、自ら掲げたテーマを自ら破るような結びという点でやっぱり駄目だった。
その他の論争になりそうな部分
・南京の事件て?それについての西洋による報道て? ここらへんがビミョ~に左右双方に配慮した部分なのか?あえて南京虐殺とも言わず、かと言ってマスコミがテーマなのに西洋列強によるプロパガンダの可能性にも言及しない。極めて慎重とも言えば慎重なのか?
・在中邦人に対するシナ人からの攻撃について 日中戦争発生の原因として、邦人に対する攻撃が悪質でありそれが義憤となって関東軍を動かした、これはどうしようも無い・・・とした部分。(当時の証言)これもビミョ~に双方に配慮している??もしこれが従来的な戦後教育史観による物だとすれば、在中邦人の被害については一切言及せず、関東軍の謀略のみクローズアップされて国民は騙されたという観点で進められるだろう。シナ人からの攻撃がうっかりしてると聞き逃す程度とは言え言及されている事はダメ局なりに頑張った?
しかし個人的感想で言えば、いくら西洋列強の植民地支配の歴史が悪質であったとしても、当時のシナ人からすれば日本の侵入は容認できない物と感じるのは当然で、そこに入植する事は様々なリスクを伴うのは当然と言う気がする。特に熱心な保守の方は当時のシナ人民による日本人虐殺事件などがあったから、日中戦争もやむなしという論法を立てる方もいますが、当地に日本人がいる時点で現地シナ人の恨みを買う事は当然と言えば当然と自分は思う。もちろんそういったシナ人による残虐行為が日本ではほぼ伝えられず、逆に捏造南京事件のみクローズアップされる事などについて不満がある・・・という気持ちは凄く良く分かるけれども、そういった中国共産党の歴史捏造に対する不満と、当時の日本戦略の評価分析を混同させてしまってはいけないという事も重要だと思う。
また当時のシナが背後にアメリカ等の支援を受け、事実上の戦闘状態にあった・・・だから日本の侵略には当たらないという論法も、植民地経営という「戦国の世に名乗りを上げる」という事を日本がした時点で「戦国の世の習い」として周囲の敵から様々な謀略、攻撃を受けるのは当然であって、それにいちいち〝義憤〟なんて感じている事自体が、実はその飛び込んだ戦国の世に日本が対応できていなかったという悲しい現実が現れていると思っている。(それ以前に数か月で中国を占領出来ると思い込んでいた目算が間違っていた訳だが・・・)
西欧列強と利害が対立すれば裏から表から攻撃を受けるのは当然であって、列強の支援を受けたシナ軍から実は先制攻撃を受けていたから日本は被害者だという論法には賛成できない。なんだか第2回が個人的に大嫌いな関東軍の話だったんで少々脱線した・・・。
しかしもちろん戦後史観が強要するような日本悪玉論も間違いではあるのだが。
by bluegreenEXT
| 2011-02-27 23:49
| マスコミ批判
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